概要

VAIR Field はxR 技術を用いて新たなスポーツを実現する多人数対戦システムです。最近のVR はHMD が中心ですが問題も多く、特に子供は健康上の理由で使用できません。またeSports も話題ですが、画面の中だけでフィジカルな要素が存在しません。そこで身体性を重視し、手軽かつ安全に遊べ、競技性の高い新たなものとして、サバゲーやアーチェリータグを基に、様々な武器を模したものにスマートフォンを装着し、多人数で対戦可能なVAIR Field を開発しました。本物と同等の身体能力と物理的な操作を必要とする銃や弓を模したVAIR デバイスを使用します。各デバイスは位置と角度を認識し、ネットワークで連携することにより、すべてのプレイヤーの相対位置を認識しつつ動き回れます。10m×10m の範囲で13 名のプレイヤーが2 チームに分かれて対戦できます。フィールド内の障害物や壁等も認識し、ヴァーチャルでも同一箇所に障害物が登場します。物理的な弾はないので安全で、遊ぶためには現実と同様の身体能力が必要な様々な武器と戦術を駆使して戦う、まさに「VR サバゲー」なのです。

VAIRデバイス

VAIR Fieldには様々なデバイスが用意されており、銃型、弓型といった武器だけでなく、障害物になるシールド、自動攻撃するタレットなどがあります。
プレイヤーは自由にこれらを組み合わせて遊ぶことができます。

Gun Type

銃型のVAIRデバイスは初期のviveコントローラーを使用したもののほかに、vive trackerを利用した2種類があります。

最新の銃型VAIRデバイスは弾倉を交換できるようになっており、リロードの際は実際に弾倉を交換する必要があります。
システムは自動的にどの弾倉が装着されているかを認識し、弾倉ごとに残弾を管理するだけでなく、それぞれ撃った際の反動機構も異なっています。
またそれに合わせて撃てる弾が変化するだけでなく、映像の視野角も合わせて変化します。
これは例えばスナイパーライフルの弾倉を装着すると、手元のスマートフォンの映像の視野角が狭くなりズームしたものになります。
また撃った際の反動や音も大きくなります。

手元のレバーで連射と単発の切り替えが行え、連射時は振動し弾がばらけてしまいますが、ソフトウェアではなく物理的な振動でばらけているため、銃口をしっかりと固定すれば集弾率は向上します。

弓型

VAIR BOW

弓型のデバイスは銃よりも重く、取り回しも難しいし、連射もできない。しかし本物のアーチェリーのリムを使用することにより、本物同様の衝撃、振動、狙いなどの射撃感を味わうことができる。また弦の引き量に応じてかかる負荷を計算し、矢の強弱をつけることも可能であり、中にはないアナログな操作、調整が可能である。

弓独特の動作として矢が重力によって落下するため、頭上に向かって矢を撃つことで、正面からでは狙い難い障害物に隠れた敵を狙い撃つことができる。VAIR FIELDコンテンツでの弓の取り扱いはこの動作に特化しており、弦の引き量に応じた弾道計算をリアルタイムに行い、着弾点と経路がスマートフォン上に表示される。一定以上の角度をつけて撃つ場合はその方向ではなく、弾道予測地点が見やすいように自動で表示が切り替わることで、狙いをつけることも容易である。またコンテンツ内では一度頭上に撃つだけで自動的に10発の矢を発射できるため、面制圧が可能である。

Installation Type

Coming soon

 

システム

VAIR FieldはWindowsマシンをサーバーとして、そこに最大13のVAIRデバイスが存在します。VAIRデバイスはスマートフォンが装着されており(装着しなくても使用自体は可能)、そこから見たVR空間が映し出されます。VR空間はすべてのデバイスで共有しており、お互いにお互いの場所を認識し、複数人で協力して遊んだり、対戦することが可能となっています。

 

マルチプレイ

VAIRは1システムにつき最大13人まで同時に遊ぶことができます。チームに分かれての対戦が基本ですが、協力してNPCと戦うことも可能です。チームの人数に偏りがある場合はNPCを加えることで人数を合わせたり、実際には4人対4人しかいなくても、NPCをそれぞれ100人加えて大規模戦闘のような遊び方も実現できます。

 

また将来的には複数のシステムをネットワーク越しに連携させることで遠隔地同士のチーム戦なども実現することができるようになるでしょう。

空間共有

VAIR Fieldはすべてのデバイスの位置を認識し、空間を共有しています。そのためプレイヤーがいる場所にVAIRデバイスを向けると、そのスマートフォンのディスプレイの同じ位置にプレイヤーのアバターが表示されます。これにより実際のサバゲーのように実際の相手に狙いをつけて撃ちあったりして遊ぶことが可能となります。またお互いに撃った弾や障害物などの位置も共有しているため、あたかもネットワークゲームのFPSをリアルな場所を使ってプレイしているような感じになります。

 

障害物登録

VAIR Fieldでは現実に存在する障害物、例えば椅子、机、ブロックなどを障害物として静的障害物としてVAIR内に登録することができます。これにより実際の障害物の陰に隠れることで、ヴァーチャルでも同様に隠れたことになり、敵の攻撃や視線を防ぐことができます。室内に障害物を自由に配置して、それらを登録することで毎回違ったフィールドで遊ぶことができるようになります。

また動的障害物として登録することも可能で、例えば現実の世界で椅子を蹴飛ばすと、ヴァーチャルの障害物も同様に転がっていくといったことが可能になっています。

右の図では椅子を静的障害物登録してあり、スマートフォン上にはそれがブロックとして同じ位置に表示されています。

 

受賞

  1. 安本匡佑 寺岡丈博. 優秀賞. Mashup Awards 2016. 東京 日本.  2016.
  2. Masasuke Yasumoto, Takehiro Teraoka, “VAIR – Mobile VR Shooting without HMD”. The International Workshop on Advanced Image Technology (IWAIT) 2018, Best Paper Award 2018. Chaingmai, Thailand. 2018.

展示・発表

  1. CENOTE Inc. “VAIR Field”, InterBEE x DCEXPO, 2018
  2. 安本匡佑、寺岡丈博, “VAIR FIELD – モバイルVRを用いたスポーツ競技の創造”, CEDEC 2018
  3. Masasuke Yasumoto, Takehiro Teraoka, “VAIR Field – Multiple Mobile VR Shooting Sports.”, 3D Springer, Virtual, Augmented and Mixed Reality: Applications in Health, Cultural Heritage and Industry (Part II), LNCS 10910, pp235-246, 2018
  4. Masasuke Yasumoto, Takehiro Teraoka, “VAIR Field”, Laval Virtual Revolution 2018, Laval France, 2018
  5. Masasuke Yasumoto, “VAIR Field”, Taipei Game Show 2018, Taipei Taiwan, 2018
  6. (INVITAION)Masasuke Yasumoto, “VAIR”, TechFest 2018, IIT Bombay, Bombay India, 2018
  7. Masasuke Yasumoto,  Takehiro Teraoka, “VAIR — Mobile VR shooting without HMD”, IEEE, 2018 International Workshop on Advanced Image Technology (IWAIT), Chiang Mai, 2018, pp. 1-2. 2018
  8. 安本匡佑、丈博寺岡、”VAIR Field”, Mashup Awards 2018, Tokyo Japan, 2018
  9. CENOTE, “VAIR”, Tokyo Game Show 2017 Indie Game Area, Japan, 2017
  10. CENOTE, “VAIR”, CeBIT 2017, German, 2017

製品化に向けて

我々は生産能力を持たない研究開発会社です。小ロットに関しては受注生産が可能です。またソフトウェアのコンテンツ部分の共同開発やSDKの提供等も可能ですのでお気軽にお問い合わせください。

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